建設コンサルタント
日本綜合建設株式会社
松本支店 技術部 F.Kさん
■どんな転職活動をしていましたか
激務の中で痛感した、理想と現実のギャップ
前職では、関西で空調衛生設備の企業で施工管理をしていました。
正直に言えば、建築にすごく興味があったわけではないのですが、待遇面に魅力を感じたこと、大学院で修士の研究に時間を使いたかったので、早期に内々定を頂いた企業に就職を決めたというのが本音です。
入社後業務量が非常に多く、繁忙期には泊まりになることもありました。
記録・報告用の写真撮影や資料作成、職人さんへの指示、スケジュール管理などを行っていましたが、
なかなか社会人としての成長を実感できず、建築現場の埃舞う環境の中で、仕事に対する理想と現実のギャップを感じるようになりました。
自然の中での仕事に魅力を感じて
転職活動で検討していたのは、私の実家に近い兵庫にある食品会社の工場での生産管理の仕事と妻の実家がある長野の現職でした。
様々な事情もあり迷いましたが、最終的には大学院時代に中部地方のイワナを研究した時に「いつか長野に住んでみたい」と漠然と感じたことと、
アウトドアが好きだったので、仕事として山に行ける業務内容に惹かれ、入社を決めました。
■今の仕事内容と入社してよかったと思うこと
自然のなかで仕事ができる楽しさ
災害を未然に防げる地域貢献も魅力
現在は入社8ヶ月目で、先輩に教えていただきながら野外調査やデータ解析、現場でボーリング作業管理などを担当しています。
現在担当している地すべり調査では1年を通じて毎月、山の斜面や近隣の道路などに異常がないか観測する必要があるので、資料作成のための内勤と現地調査で山に行く外勤があり、仕事にメリハリがあります。
また、どの業務も「災害を未然に防ぎ、拡大を防止する」ためのものなので、地域のために役立てているという実感もあります。
先日も、「中央アルプスの千畳敷で、岩が崩落して通行止めになってしまった」という緊急の調査案件がありました。
これ以上の被害が広がらないように行政との打合せから、現地調査まで1、2週間くらいのスピード感で対応したのですが、この仕事ならではの経験になりました。
現場で作業をしていても、地域の方から「ご苦労様」「ありがとう」等の声をかけられることもあります。
前職では、地域住民の方にお礼を言われることはなかったので、新鮮な気持ちで働いています。
国家試験の測量士補の資格を受験
周囲からのサポートで学びやすい環境
「社員の資格取得や成長に力を入れている」と聞いていましたが、まさにその通りの環境です。
体系立てた資格取得支援の制度があるわけではないのですが、実際に測量の現場に連れて行って頂きテキストだけではわからない作業内容を先輩社員からいろいろ教えて頂けるなど、マンツーマンで教えてもらうことも多く、とてもいい環境でした。
前職では、自分のキャリアとして目標にしたいロールモデルを社内に見つけるのがなかなか難しかったのですが、
今の職場では「こんなふうに仕事ができるようになりたい」と思える先輩社員もいます。
技術士という難しい資格を取得し、地質にも詳しく、行政や職人さんとも上手くコミュニケーションでき、報告書もスムーズに作成できる。
そんな先輩社員のように、自分も成長していきたいと思っています。
■就職活動をされる方へ
ワークライフバランスが劇的に改善!
今はまだ担当する現場の数も多くないので、入社以降ほぼ定時に業務が終了して帰宅できています。
以前は通勤時間も含めて、竣工間近だと自宅の滞在時間が6-7時間ということもありました。
料理は好きなのですが、そんな状況だったので時間がなくて食事はコンビニ弁当で済ませることも多く、土日も寝だめをして、スーパーに買い物に行って終わり...という惨状でした。
それが今は料理といった家事をする時間も、転職前に生まれた娘のお風呂や寝かしつけなどの育児をする時間もあります。
さらに土日も「寝て終わり」ではなく、義実家に娘を連れて遊びにいくなど、家族の時間も増えました。
また自然が近いので、趣味の渓流釣りも気軽に出かけることができます。プライベートの時間が増えたことは本当によかったですし、転職して正解でした。
地域の役に立てることにやりがいを感じられる仕事
転職活動をしていた時、私は「自然が好き」という思いや、自分が実現したかったライフスタイルから転職先を探していました。
地質に最初から興味があったわけではなく、社長のメッセージを見て「カッコいいな」と思ったことがきっかけだったのですが、
今は自分の仕事が地域の防災に役立っているというやりがいを感じています。
「ご苦労様」「ありがとう」「おつかれさま」と現場で地域の方から声をかけてもらうことも多く、
「誰のための仕事なのか」を業務で実感できるのは、この仕事ならではの魅力です。
私と同じように、ちょっとしたきっかけからでも興味を持ったならば、ぜひ転職先として検討してみてください。
※記事の内容及びプロフィールは取材当時のものです。(2024年8月)
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