建設
興和工業株式会社
土木工事部 中島敏之さん
■どんな就職活動をしていましたか
新潟県中越地震を機に土木業に興味を
高校では普通科で、それまで土木への関心はありませんでしたが、2004年の新潟県中越地震を機に意識が変わりました。被災地で液状化によってマンホールが浮上している写真を見て、「諏訪湖は大丈夫なのだろうか」と気になったのです。
諏訪湖は埋め立てされながら現在の形になっています。そのため、諏訪湖周辺は長野県内でも特に地盤が弱い地域とされ、地震発生した際の液状化も心配されています。そんな現状を知って、「地元のために何かしたい」という思いが強くなり、大学では土木を専攻しました。
県外に進学していましたが、諏訪湖が土木に興味を持ったきっかけだったこと、また2006年の集中豪雨による土石流が岡谷で発生したことがあり、「やはり地域貢献したい」とUターンでの就職に絞りました。
学生にも丁寧に対応してくれた雰囲気に魅力を感じて
就職活動では、地元岡谷諏訪地域の土木建築会社に数社にコンタクトを取りました。
入社するかどうかわからない学生への対応を忙しい仕事中にするなんて...という雰囲気で、現場の方に話しかけにくい会社もありましたが、興和工業の方は本当に誰もが気持ちのよい対応をしてくれました。
豪雨災害の災害復旧の現場にも連れていっていただき、私の質問にも本当に丁寧に応えてくださって、社員の人柄の良さを感じました。地域密着で仕事ができるその仕事内容はもちろん、社員の人柄が決め手となり、入社を決めました。
■今の仕事内容と入社してよかったと思うこと
入社後すぐに災害復旧の現場へ
入社後の配属は、災害復旧工事の一環の砂防堰堤工事の現場で、ほぼ最初から最後まで携わらせていただきました。これは土石流の発生現場から下の民家にまで土砂が行かないようにするための工事で、「災害が発生した時に、地域貢献できる仕事がしたい」と思って土木を専攻しその仕事を目指してきました思いが、入社直後から早速叶った形になりました。
現場では安全管理や施工管理、運行管理が主な仕事ですが、その他の重要な仕事の1つが写真撮影です。土木工事では発注者である市や県への報告のため、とても多くの写真撮影が必要です。
これは単に写真を撮ればいいのではなく、条件に沿った撮影が必要なので、最初はなかなかうまくできませんでした。だから入社2年目の頃、「うまく(写真が)撮れるようになったな」と上司に言ってもらえた時は、非常に嬉しかったのを覚えています。
現場でしか得られない知識がいい経験に
現在入社6年目で、今までに砂防工事、下水道工事、その後は街路工事で歩道の拡幅や道路の舗装、堰堤工事などを経験してきました。入社当時は大学で学んだ知識をそのまま仕事に活かせると思っていましたが、実際の現場ではその場の状況で全く異なるため、座学の知識とは全く違いました。
例えば砂防の堰堤工事の工法でも、知識としては木枠にコンクリートを入れる方法、コンクリートの壁面材で改良した土を入れて堰堤を作っていく方法、石だけを詰めて土石流を防ぐ方法など多種多様なものがあります。
それが、その現場では現場で発生した土を有効利用する工法を用いたため、発生土とセメントとのブレンド比率を考えながら、土石流に対する安全性を確保できる強度になるまでなかなか一筋縄ではいかず、何度も何度も試行錯誤を繰り返すことになりました。
不純物が入っている発生土を安全な強度が出るようにするのは想像以上に困難でした。しかし、どんな条件でどれくらい混ぜればいいのか、何に気を付けなければいけないか等、現場でしか得られない知識を得られたことは、とてもいい経験になったと思っています。
資格取得後すぐに現場を任され、今までとの責任の違いを実感
土木工事は公共工事なので、現場を任せてもらうには国家資格が必要です。私の場合は入社2年目で2級土木施工管理技士の資格を取得し、資格取得後すぐに下水道の耐震化工事を任せてもらう機会がありました。
この工事は実際に使用している路上での作業だったため、安全確保のため下水道内の有毒ガスの検知や車、歩行者の誘導に細心の注意を払いました。現場を任せられると、そのような安全管理や協力会社の手配をしながら、さらに各支払い後に会社に利益を残せるような資金の管理も必要になります。責任の違いは大きく、上司の苦労はやってみないとわからないことが多いと改めて実感しました。
その後も仕事後に勉強を続け、昨年1級土木施工管理技士の資格も取得しました。2級よりも規模の大きい現場の現場代理人も資格上はできることになりました。まだまだ不安もありますが、また現場を任せていただく機会があれば、そこで自分を成長させていきたいと思っています。
社員はフレンドリーな人が多く相談しやすい
社員はフレンドリーな方が多く、いろんな相談もしやすいので、様々な面からサポートしてもらっているのを感じます。助言をくれつつ、自分で考えさせてくれる機会を与えてくれるし、自分で考えたこともきちんと後できちんと聞いてフィードバックしてくれます。
もちろん怒られることもありますが、怒られなくなったらその人から「見放されてしまった」ということなので、そうならないよう自分なりに努力して少しでも先輩や上司に追いつけるように頑張りたいですね。
■就職活動をされる方へ
雨の日も雪の日も...でもその大変さを上回るやりがいがあります
土木の仕事は、雨の日も雪の日も風の日も屋根のない屋外で工事を行います。雨の日は雨水を逃がし、大雪の日は雪かきをして現場を整えることから仕事が始まり、天候によって工期の変更を余儀なくされることもよくあります。
汚れることも多いですし、もちろん寒い日も暑い日も多く決して楽な仕事ではありませんが、「災害から地域を守れるようなものづくりができる」という「やりがい」はその大変さを大きく上回ります。
さらにこの会社なら、困った時にはすぐに周囲の人がアドバイスをくれるので、多くのことを学びながら仕事ができますよ。
※記事の内容及びプロフィールは取材当時のものです。(2015年5月)
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