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信州人キャリアインタビュー

金属製品

CREST PRECISION株式会社

第2製造部リーダー  白木克昌さん

■転職をしようと思ったきっかけ

常務(現西山社長)の意志の強さと自信に、不安も減って挑戦へ

私が転職をしたのは47~48歳の頃です。前職も同じ業界で、仕事内容も現在とほぼ同様のことをしていました。そんなときに、偶然知人から私の持っている知識と技術を活かせる会社があると当社を紹介されました。

子どもたちもちょうど高校から大学に進学し、教育費がかかるタイミングだったので、このまま転職してもいいか不安もよぎりました。しかし、面接で常務(現西山社長)に会い、「仕事は僕がとってきますから」というその意志の強さと自信に考えが変わりました。

現場も見学し、作っているものも同じものでしたので、今までの知識と経験を活かして貢献ができるかもしれないと思い、転職を決めました。

■今の仕事内容と入社してよかったと思うこと

製品の良し悪しは作業者の良し悪し。だから良いところを引き出せるように

入社以来、機械のオペレーターとして、バリ取り、曲げ、溶接、組み立てを行っています。現在も7~8割は現場で加工をしながら、リーダーとして13名の部下のマネジメントをしています。

製品の良し悪しは、作業者に関わっています。だから作業者の良いところを引き出せるように、無理と無駄のないように指導、アドバイスをするようにしています。

現場では、「間違いではないけれど、正解でもない」ということが多いのが現実です。だから、方法を決めつけるのではなく、お互いの経験や知識を融合させて話し合いながら、より簡単で効率のよい方法を見つけていきたいと思っています。

リーダーが温厚すぎるのは、新規プロジェクト等ではうまくいかないようですが(笑)、他のやり方もできないので、自分なりのやり方で現場をまとめていければと思っています。

人工衛星「ぎんれい」のプロジェクトに参画。自分の作った製品が宇宙へ

今までで一番思い出深かった案件は、人工衛星「ぎんれい」の打ち上げプロジェクトに参画し、人工衛星の部品を製作したことでした。

もともとカメラが趣味で、天体に興味があったので、よく星を撮影していました。星を撮影すると、人工衛星も写ります。そのうち人工衛星にも興味がでて、人工衛星の写真も撮影するようになっていました。

そんなときに、社長が人工衛星の部品製作の案件を持ってきたので、これはすごいと思い、「ぜひ携わりたい」と手をあげました。製作は現場の皆でやりますが、製作のリーダーとして信州大学と打ち合わせを行い、今年2月には種子島宇宙センターにも行き打ち上げ時に立ち合いました。

自分が製作に携わったものが、人工衛星の一部となって宇宙を飛んでいる。それは非常に大きな達成感になりましたし、今でも夜空を見上げると「あの人工衛星がそうかな」なんて思います。

自分の好きな物の製作に携われるのは嬉しいですし、「人工衛星の部品をつくった」ということは、家族や友人に対してもちょっとした誇りになります。そうしたものづくりに関わることができて、本当に良かったと思っています。

■これから転職を考える方へ

板金のイメージはつきにくいけど、見えないところで社会貢献しています

板金の仕事は、意外に認知されていません。「何を作っているの?」と聞かれることも良くあります。また、自動車の板金と混同される人も多いです。だからぜひ、会社に来て、どんなものを作っているか、実際に目でみてほしいと思います。

私達が作っているのは部品ですので、手掛けた製品そのものを日常生活で見る機会は少ないです。しかし、その部品があるおかげで、生活を豊かにする製品が完成します。また、部品を早く作ることで、早く製品が社会に出れば、より早く社会貢献ができることにも繋がります。

例えば、私も携わった新加工技術の開発により、今まで4週間だった開発期間を1週間に短縮することができました。これが医療機器の開発で使う部品で、この短縮によってその医療機器が1日でも早く市場に出れば、その分、救える命や症状が軽くなる人も増えることになります。

その意味で、たとえ外から見えなくても、自分の作った製品が社会貢献しているのです。そういうものづくりは、とても楽しいと思います。

※記事の内容及びプロフィールは取材当時のものです。(2014年11月)

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