専門コンサルタント
上原会計事務所
代表取締役 上原明子 氏
■業界の概要と企業の概要
縁も所縁もなかった松本に東京からIターンで転職した後、個人会計事務所を独立開業して10年。「相談しやすい税理士事務所」と、HPやメルマガでの積極的な情報発信をモットーに顧客先を広げ、現在顧問契約をしている企業は約80社になる。
また、通常の決算業務や税理申告業務だけでなく、経営計画策定支援事業や相続税対策や相続税申告にも注力。現在の主力事業となってきている。
■自社の強みと今後の事業展開
決算業務や税務申告だけでなく、もっとお客様のお手伝いができるように
会計事務所の仕事は、決算業務や税務申告のイメージが強いと思います。それはもちろん重要な仕事ですが、お客様の経営の役に立つためには、ただ決算書を作成するだけでなく、他にもできることが数多くあります。
たとえば、決算数字からはいろいろな経営課題が見えてきます。しかし中小零細企業では、「決算書の数字の意味」をそこまで意識していなかったり、読み取って考える時間がなかったり、経営課題の解決に活用しきれていないことも多いのです。
そこで弊社では「お客様との対話」を重視し、決算業務だけでなくその先の課題の明確化や課題解決までのアドバイスをさせていただいています。会計事務所で、そうした一歩踏み込んだ提案ができることが、弊社の強みと考えています。
経営計画策定支援と相続税対策を2本柱に
また、そこから更に踏み込んだのが、現在注力している「経営計画策定支援」です。この支援では、顧客先の社長、または経営幹部数名に丸1日いただいて、「どんな会社にしたいか」という思いを語っていただき、それを数値計画まで落としこんでいきます。その過程で会社の弱みと強みを把握し、今までの決算上の数字がどんな意味を持つのかを理解した上で、最終的には5カ年計画を策定します。
会計事務所で、こうした経営計画策定支援までできることに興味を持ってくださるお客様も多いですし、また競争の激しい松本地区で他社との差別化になっているとも感じています。
他にも弊社で今、力をいれているのが相続対策です。相続税は平成25年に法改正があり、平成27年1月1日からの施行で大幅に基礎控除額が縮小します。この改正を受け、相続問題で悩む方が増えています。相続問題は事前の準備がとても重要ですので、その相続対策も注力をしています。
もっと働きたい、人の役に立ちたい...という思いから、資格を取得し、起業へ
松本で開業して今年で10周年になりますが、東京を脱出したいという思いで松本にIターン転職してから2年ほどで独立開業したので、当初はたった1人。縁も所縁もない、まさにゼロからのスタートでした。
そして今でこそ事務所を経営するまでになりましたが、もとから「税理士になろう」とか「独立しよう」という思いがあったわけではなかったのです(笑)。
就職した頃に思っていたのは、「もっとバリバリ仕事がしたい」「もっと社会の役に立ちたい」という漠然としたものでした。
私が新卒で就職した頃は就職氷河期。中小企業に就職しましたが、女性はお茶汲みと電話番くらいしか、仕事をさせてもらえませんでした。悶々とするなか、友人が勉強していた税理士の資格に興味を持ち、「女が働くには資格がなければ」と思い勉強をし始めたのが、きっかけだったのです。
そして無事に税理士の資格を取得した後、税理士事務所・会計事務所など4社程経験しました。社数を多く経験した分、いろんな事務所のスタイルがあることを知りました。
しかし「書類を作って終了」という従来の仕事のやり方に物足りなさを感じ、「もっとお客様と対話して、お役に立てるようなことができるのに」という思いもあり、開業しました。
契約先0社からのスタートだったので、事務所を知ってもらうために地道にDMを作成したり、ポストにチラシを投函したり、HPで情報を発信したり...。
なんとかやっていけるくらいの契約が取れるようになったのは半年後位からでしたね。1人で仕事を行うことの限界を感じ、2年目以降に社員を採用してからは、新しいサービスを手掛ける余裕も出てきました。
そして他社があまり行っていなかったHPやメルマガでの情報発信、セミナー開催などを行ったこともあり、今では顧問契約企業は約80社となりました。
「決算をして、数字を出して、それで終わり」ではないサービスができる会計事務所へ。社員が増えたからこそ、その思いがより実現できるようになってきたと感じています。
今後は計画を作るだけでなく、PDCAサイクルまでの提案を
今後はさらに経営計画策定支援と、相続対策に力をいれていきたいと考えています。経営支援まで踏み込んでいる会計事務所は松本ではまだ少ないので、この分野を強化することは更なる差別化にも繋がります。
もちろん経営コンサルティング会社は松本にもありますが、弊社の場合はより中小零細企業を対象に、もっとお手軽に、もっとコストを抑えて、取組みやすいサービスでありたいと考えています。
そしてこれからは計画を作るだけでなく、策定した経営計画に対する「PDCA(Plan(計画)、 Do(実行)、Check(評価)、Action(改善))」サイクルの確認と提案もしていく予定です。
中小零細企業にとって、もっともっとお役に立てる存在であるように。それを追及していきたいですね。
■求める人材像は・・・
お客様とコミュニケーションをきちんとしていきたい方に
弊社のサービスは、「人」が商品なので、人ときちんとコミュニケーションがとれることがとても大切です。お客様との雑談も含めて、対話を楽しめる明るい方に来てほしいと思っています。
また、勉強することも多いのでわからないことがあったら躊躇わずに周囲に聞く積極性も必要です。社会人になったら「わからないからできない」では済まされないので、その点でも人とのコミュニケーションは重要な要素ですね。
意欲次第であっという間に差がつく業界です。資格の勉強はもちろん、外部研修も自分で必要なものを探し、積極的に参加して自分のレベルを上げていってほしいと思っています。そうした意欲は、会社としても全力で応援していきますよ。
■ウィルウェイズが語る、エピソード オブ "社長"
とても多趣味な上原社長。スキーにマウンテンバイク、そしてトライアスロンと、競技大会への出場を目標に楽しんでいらっしゃいます。オンタイムもオフ活動もフル稼働な上原社長にそのエネルギーの源を聞いてみました。
「若い頃は、税理士の資格を取るために『遊び禁止』だったんです。そして、その後夢中で仕事して、起業したらまた軌道にのるまで『遊び禁止』だったので、ずっと遊んでいなかったんですよ。だから今までの分も遊んでいるんです(笑)
でも遊ぶのって大事なんですよ。だから社員もそうあってほしいし、お互い遊びも仕事もできるよう皆でバックアップし合いたいですよね。」
上原社長と話していると、人生を楽しんでいる方特有の明るさと爽やかさを感じます。そんな社長だからこそ、起業後の苦労を楽しみながら、仕事でも新しいことにチャレンジし続け、ここまで事務所を育ててこられたのだと思いました。
また社長自身がそんな方だからこそ、社員の「これがやりたい」という思いへの対応もまた柔軟なのでは、とも感じました。
※記事の内容及びプロフィールは取材当時のものです。(2014年9月)
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