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信州人キャリアインタビュー

ホテル・旅館

有限会社ホテルさかえや(春蘭の宿さかえや)

おもてなしスタッフ  北村優香さん

■どんな就職活動をしていましたか

家族旅行の思い出に残った、あのサービスのように

以前、家族旅行で石川県の温泉に行ったことがありました。その時に宿泊した旅館で働いていた方のサービスがとても印象的だったのです。部屋での食事だったのですが、お料理の提供の仕方、お料理の説明がとても丁寧で、周辺の案内もとてもしっかりしてくれました。帰るときも最後までしっかり見送ってくださって、本当に素敵だなと思ったし、とてもいい思い出になったのです。

そんな思い出から、ホテルや旅館などの接客業って、素敵だな、楽しそうだなと興味を持つようになりました。だから就職活動の頃も、ホテルや旅館を中心に活動し、いろいろなホテルや旅館に職場見学に行きました。

職場見学で、一番優しさを感じた会社だったから

様々なホテルや旅館を職場見学させてもらうなかで、この会社を選んだのは、働いている社員の雰囲気がとてもよかったからです。仕事が忙しい中で、職場見学に来ている私達にとても細かいところまで丁寧に教えてくれる姿勢に、人の温かさや優しさを感じました。他の会社と比べても、社員の温かさはずば抜けていたように思います。

また、掃除を徹底的に行っていることも印象的で、こんな会社で働きたいと思い、入社を決めました。

掃除については本当に徹底していますね。研修でも、「時間内に、清掃が必要だと思う箇所をたくさん見つけてきて、A4の用紙1枚いっぱいに書き出してください」と、館内をチェックすることがありました。壁や床を徹底的にチェックするのですが、書き出した項目が少ないと「もう一回行って来てください」とやり直しになりまして(笑)。でもそんな姿勢が、私はいいなと思っています。

■今の仕事内容と入社してよかったと思うこと

2年目からはオールマイティにできるように、と

入社1年目では旅館の仲居として、レストラン会場や個室でのお料理の提供や、チェックイン後のお客様をお部屋へご案内したり、館内の説明やお食事のご案内をしたりしていました。

2年目には、「誰かが抜けたり休んだりしても皆で助けられるように、仕事をオールマイティにできるようになろう」と会社の方針が変わりました。それ以後、予約の受付などの電話応対から、フロントなど、「調理と部屋の清掃、布団の上げ下げ」以外のすべての仕事をシフト制で担当するようになっています。

今は3年目。今までに知り合いや親戚が泊まりに来てくれて、「すごく良かったよ」「いい旅館で働けてよかったね」と言ってもらえました。自分の働いている会社をそんなふうに言ってもらえると、すごく嬉しいですし、誇らしく感じたりもします。

お客様へ手書きのハガキで交流も

当旅館にはリピーターのお客様もよくいらっしゃいます。なかには、年に4~5回来てくださる方もいて、私のことも顔と名前を憶えていてくださって声をかけてくださることもあります。この仕事ならではの人とのご縁の広がりを感じます。

また、帰った後に「娘に優しくしてくださってありがとうございました」とご丁寧な電話をしてくださる方もいます。こうしたお客様との触れ合い、出会いは宝物ですね。

また、お客様には旅館のスタッフとしてお礼の葉書を出しています。これは会社として取り組んでいることで、宿泊していただいたお客様全員に葉書を送ります。

手書きの葉書をもらうと嬉しいもの。入社するまでは葉書を書くことなんてほとんどなかったのですが、会社でこのような取組みをすることで、手書きの字のメッセージがある嬉しさ、大切さに気づかせてもらったと思っています。

今では社員同士でも葉書のやりとりをします。お互いに感謝する気持ちを伝えるなどちょっとした一言ですが、こういう交流って温かくていいなと思います。

■就職活動をされる方へ

聞くのと見るのは大違い!ぜひ一度職場見学を

就職活動中の方におすすめしたいのが、職場見学です。私も多くの職場を見学させてもらって、働いている社員さんの優しさを感じ、働く姿勢を見て多くのことを学ばせていただきました。

なので、もしこの旅館に興味を持っているのであれば、まずは見に来てほしいと思います。情報だけを知っているのと、実際に見てみるのとでは全く違いますから。

就職活動では妥協しないことが大切です。「ここでいいや」ではなくて、「ここに入りたいから」「ここで働きたいから」という思いで臨み、その姿勢や思いを会社に見せる、伝えることで道は開けてきます。

自分が成長できる、いい環境に恵まれたと思う

社会人になって、挨拶の大切さを改めて実感しています。学生時代は気分や相手によって、挨拶をしたりしなかったりでしたが、今は自分からきちんと挨拶をしようと心がけています。会社では月に1回全体会議があって、「挨拶大使」を決めます。挨拶大使は「挨拶が一番気持ちいい人」で、皆でその人を目標にしよう!というものですが、私は今年の4月から5か月くらいずっと挨拶大使なんです。だからなおさら、挨拶は意識しています。

就職した環境で人は変わります。人生の選択肢としても、就職活動はとても大事です。せっかくの就職先を辞めてしまう友人の話を聞くと、私は自分が成長できるとてもいい環境に恵まれたと思います。

今後は周りに気配りのできる人、いろんな意味で優しい人間になるのが目標です。

先日、上司が一人で作業をしていたので、何もないと寂しいかなと思い温かいお茶を出したことがありました。そしたら、「気が利くようになったね。お茶も美味しかった」と。社会人になって3年目。少しは理想に近づいてきたかな(笑)。

※記事の内容及びプロフィールは取材当時のものです。(2014年9月)

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