自動車・自動車部品
有限会社原製作所
テクニカルリーダー 金井大志さん
■UIターンをしようと思ったきっかけ
社長とは前職が同じで、兄も高校の同級生・・・そんなご縁で
私の場合は、前職で原社長と同じ職場で働いていたというご縁がありました。神奈川県内の大学へ進学し、東京で勤めた会社で、たまたま同郷出身の原社長に出会ったのです。話せば、兄と高校の同級生ということで、ますます縁が深まったというか(笑)。
そして原社長が家業を継ぐと退職してから約1年後、「戻ってきて一緒にやらないか」と電話がありました。ちょうどその頃は、リーマンショックで会社の業績も厳しく、もともと地元に戻って働きたいという思いもあったので、いいタイミングだと思い、転職を決めました。
社長の人柄をよく知っていたことはもちろんですが、理工系の大学を卒業し、前職でCADや設計の仕事をしていたので、それを生かせる仕事だということにも惹かれました。
中小企業への転職という不安はあったけれど・・・
当時はリーマンショックの影響で全国的にも不況でしたが、長野県の求人倍率は都心部に比べても低かったので、転職できてよかったと思っています。ただ、前職が800名ほどの規模の会社だったので、中小企業への転職には不安もありました。仕事に見合った給料が出るのか、そもそも仕事量があるのか、会社として存続して行けるのか・・・いろいろ考えました。
そんな不安はありましたが、やはり社長の人柄を知っていたので「この社長なら大丈夫」と思えました。
また、考え方を変えれば、小さい会社なら自分が頑張った分が業績や結果にすぐ反映されます。自分のがんばりが見えやすくなる分、やりがいがあるのではと。一人ひとりの権限も大きくなりますしね。
何よりやはり、せっかく声をかけてもらったのだから、その思いに応えたい。そんな気持ちが強かったですね。
■今の仕事内容と入社してよかったと思うこと
ヨットから文化財まで、いろいろなものを計測してきました
中途入社して5年目。現在は、計測業務、3Dモデリング業務をしています。計測は顧客先で計測するケースと、社内で行うケースがあります。
計測する対象は本当にいろいろあります。例えば、ヨット。左右対称ではないので、それを修正するために計測したこともあります。
他には、自動車の金型や、小さいプロペラ機のエンジン、各種樹脂製品、文化財などもあります。
非接触での計測なので、接触式の計測のような精度には届きませんが、3Dにできるという強みがあります。そして、その計測したデータを3Dモデリングし、STLという点の集合にして、CADデータにします。測定したデータはすぐにCADデータになるのではなく、このような工程があります。
特に、CADは点の仕事なので、3Dにするためにも面を貼らないとお客様も再現・加工ができません。イメージ的には、点の集合に面を貼って立体的にしていくのが3Dモデリングです。とはいえ3Dモデリングを行わず、測定だけでデータを納品して終わることもあります。
この面を貼る仕事も、たとえば自動車のボディの丸みなど「数値では表せない部分をどうしたらいいのか」というところにノウハウがあり、それが弊社の強みだと思っています。
計測には、お客様との打ち合わせが必須。技術営業といえるかも
計測では、お客様のニーズにきちんと応えていくためにも、打ち合わせも重要な仕事です。だから全体の仕事の2割程度は、打ち合わせになります。お客様の要望をどれだけ聞き出せるか。どこまでのこだわり、要求をもっているか。なかには「そこまでしなくてもいい」というケースもありますので、それを把握するのがとても大切なのです。計測業務が仕事といっても、技術営業みたいな要素もあります。
弊社のお客様の8~9割は県外のお客様です。大阪や兵庫など、出張に行くことも多いですね。多い時には、週末だけ長野に帰ってくる・・・なんていうこともあります。
お客様の声を直接聞けるのは、中小企業ならではのやりがい
転職してよかったなと思うのは、お客様の声が直接聞けるようになったことですね。中小企業なので、お客様から仕事を頂き、見積もりし、打ち合わせをし、測定し納品するという一連の仕事を自分で経験できます。
もともとサービス業に興味があったくらいなので(笑)、このようにお客様との接点があるのはやはり嬉しいです。お客様に「助かった」と言ってもらって、そしてリピートしてもらえるとやりがいを感じますし、達成感がありますね。
他にもお客様に顔を覚えてもらったり、プロジェクトが終わったら飲みに行こうと誘ってもらったり。お客様に必要としてもらえるのを感じ、人としての繋がりが広がっていくのが感じられます。
前職では営業と分業になっていたので、お客様の声を直接聞くことはできなかったので、この点は本当によかったと思っています。
■これから転職を考える方へ
普通にしていたら知り合わない年代層と、一緒に楽しく働ける環境
社内では私が一番若いのです。だからいつも飲み会の幹事をやっています。月に1回くらいあるのですが、年代の違う先輩社員と交流するのはとても楽しいですよ。
特に中には定年退職された後にこの会社で働いている先輩もいます。そんな方々と話すのは、世間話も同年代と話す内容とは全く違いますし、昔の話や、様々な知識や知恵を教えてくれていろいろためになります。普通に会社員として働いていたら、知り合わない年齢層の先輩なので、それもよかったかなと思っています。
この会社に合うのは、メリハリのある人でしょうね。ふざけるときには大いにふざけて、真面目にやるときはコツコツできる人。何よりも楽しく仕事をしたいという思いが皆ありますので、そんな思いがある人がいいのではないかと思います。
また、私個人としては、Uターンで地元に戻ってきて実家暮らしになり、金銭的にもゆとりができたり、気心知れた友人が近くにいたりするので、精神的に落ち着いたのんびりとした生活ができています。
唯一残念な点としては、社内で出会いがないことです(笑)。結婚はまだまだ先になりそうですが、趣味の車にもお金を費やすことができているので、今の生活に満足しています。
※記事の内容及びプロフィールは取材当時のものです。(2014年9月)
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