専門店(その他小売)
有限会社小林生花店
T.M.さん
■どんな就職活動をしていましたか
「やっぱりお花の仕事をしたい」と管理栄養士の勉強から一転
小さい頃から花と触れ合う機会が多く、自然と身近に花がありました。母はお花が好きだったので、小学校の帰り道に通学路の花を摘んでプレゼントしたり、休日にお花を見に行ったり。摘んだお花をプレゼントして母が喜んでくれた時、私もとても嬉しかったのを覚えています。
料理も好きだったので大学では管理栄養学を学んでいましたが、学ぶほどに自分のやりたいことや目指すものとは違うのだなと、自分の方向性との違いが見えてきました。
それもあって就職を考える時には、子どもの頃から好きなお花の仕事をしたいと思うようになっていました。しかし、栄養を勉強しに大学に行かせてもらったのに全く違う方面に就職というのは申し訳なく、カフェやスーパーなど食に関する仕事を探していました。
そのときに就活サイトで、小林生花店を見つけました。雑貨も好きでしたし、カフェの展開も検討中と私の興味のあるものが詰まった事業内容に一気に惹かれました。
「今後はカフェも併設」の事業計画に学んだことも活かせると思い...
そこで会社説明会に申し込みました。その内容はとても明るく楽しく、聞いているうちに次第に「ここで働いてみたい」と思ってきました。説明会後に店内を見せてもらい、センスのいいお花や雑貨に、更にその気持ちが強くなりました。
また帰る時には、従業員の皆さんが「ありがとうございました」と見送ってくださって、「本当にいい会社だな」「温かい会社だな」と感じました。
正直に言えば、「栄養学を学んだのに、どうして花屋なの?」と両親には渋い顔をされました。しかし、将来的にはカフェの店舗展開も事業計画にあり、学んだ知識も活かせること、そして何より自分がやりたい仕事で働きたい会社なのだと訴え、認めてもらいました。
■今の仕事内容と入社してよかったと思うこと
研修アルバイトを通じて「できること」を少しずつ広げています
内定後の夏休みに1週間ほど職業体験としてアルバイトをし、その後3月から研修でアルバイトをしていたので、入社前から徐々に仕事に慣れる機会がありました。4月に入社して3か月目ですが、薔薇のトゲ取り、店内の清掃、入荷した花の水揚げやレジ打ち、ネット注文の発送用の箱の組み立てなど、社内で少しずつできることを増やしています。
通常業務の他にも、ブライダル会場への配達・納品もあります。会場がお花で華やかに変わっていくのを見ると、お花の力の凄さを改めて感じます。花嫁さんや花婿さんに「素敵ですね」と声をかけてもらうと、やはり嬉しいですね。
お花の知識はイラスト付きのオリジナルノート作りで勉強
仕事は覚えることが多く、お花の知識に加え、観葉植物や雑貨も取り扱っているので日々勉強です。「この時期のお花は?」「これどうやって使うの?」など、お花屋さんで働いているに答えられないのは辛いので、仕事中メモして、帰宅後に図鑑を調べて覚えるようにしています。
でも覚えるのが苦手なので、自分でノートを作って花のイラストを描き、それに特徴などをメモしています。絵を描くのも好きで、「絵が描けるとPOPを描くのにもいいよ」と社長にアドバイスいただいたので、お花の知識を覚えながら、イラストの練習にもなり一石二鳥の勉強法なんです(笑)。
華やかさだけではなく、想像以上に力仕事が多いけれど...
仕事は華やかな印象とは異なって、意外に力仕事も多いです。例えば、イベントや葬儀などで使用する大きなお花や観葉植物の鉢はとても重いのですが、女性も男性も関係なく運ばなければなりません。先日、大きなイベントの際に100基のお花の納品があり、これを運ぶのはかなり大変でした。
朝も早く、閉店後もすぐに仕事が終わるわけではありませんが、社内は仕事中でも様々な会話が飛び交っていて本当に楽しい職場です。慣れない仕事でミスをしてしまうこともありますが、「毎日大変だな」「いつも本当にがんばっているね」など温かい言葉をかけてもらえるので、「皆ちゃんと見ていてくれているんだな」と大変な仕事も乗り越えられるように思います。
■就職活動をされる方へ
面接では「自分の気持ち」を伝えることが本当に大切
就職活動では面接対策として、志望動機を学校の先生に確認してもらい、それをきちんと言えるように何度も練習して...と準備をする方が多いと思います。私も最初はそうでした。先生にびっしりと手直ししてもらった志望動機を、必死で暗記して面接に行きました。
その志望動機は確かにきれいな文章でしたが、自分の言いたいこととは少し異なっているように感じました。自分自身も話しながら感じていたその違和感を、面接官も感じたのだと思います。その面接はうまくいきませんでした。
だからこの会社の面接では「自分の気持ちを伝えに行こう」と、文章を考えるのではなく、「絶対に伝えたい気持ち」を整理していきました。面接後には「自分の思いは伝えきったから、結果はどうなっても悔いはない」と思えました。
面接では、やはり「自分の本心」を伝えるのが大切だと思います。やはり他人が修正した文章をどんなに完璧に暗記しても、自分の気持ちは伝わりません。面接の準備は、「きれいな文章」ではなくて、「伝えたい気持ちの整理」をぜひやってみてください。
「自分の気持ち」が伝えられたら、その面接が上手くいってもいかなくても、得るものはとても多いと思いますよ。
※記事の内容及びプロフィールは取材当時のものです。(2015年6月)
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代表取締役社長 小林貴明 氏 | ![]() |
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