精密機器
マイクロストーン株式会社
開発生産部 野澤秀隆さん
■どんな就職活動をしていましたか
地元で出会った、自分の方向性とピッタリの会社
中学の頃は理学療法士のような仕事をしたいと思っていました。野球でよく怪我に悩まされていたので、どうやったら治るかなど人体の仕組みを自分なりに勉強していたのです。
それもあり、大学では応用生命システム工学を専攻し、生理学とそれに関連するプログラミングを勉強していました。就職活動は地元で就職したいと思っていたので、大手就職サイトはあまり使わずハローワークなどを中心に活動していました。
そんななか、マイクロストーンは展示会で偶然知った会社だったのです。大学で専攻した分野の製品を作っている会社が、地元にあった!と運命を感じましたね(笑)。
そして当時は採用活動をしていなかったので、会社に電話して自分から面接をしてもらえないか聞いてみました。随分積極的ですよね。その後、1か月位で2~3回面接をして内定が決まりました。
マイクロストーンには、理学療法士向けの製品もあります。大学での勉強を活かしながら、中学の頃から興味を持っていた理学療法士の役に立てるのです。今まで自分がやっていた領域、興味を持っていた分野にピッタリの会社でした。
加えて、社長はとてもエネルギーのある、明るい方。こんな方と働いたら自分のためになるなと思ったのです。
ベンチャー企業に行くのは「お前らしい」と言われて
ただ、自分の志向性にピッタリ合っているとはいえ、ベンチャー企業ですし、入社する時もチャレンジするような気持ちがいっぱいでした。実際に入社を決める前にはいろんな方に相談したんです。大学のキャリアセンターの先生とか、両親とか、昔の友人とか、とにかくいろんな人に。
その中で、昔からの友人に話したときに、「お前らしいよ」と言われたんですよね。その時に、「あ、ベンチャーを選ぶっていうのは、俺らしいのか。自分らしいんじゃ、これでいいんだな」とすんなり思えました(笑)。昔から自分のことをよく知っている友人が言うのだから、それが自分に合っているんだなと。昔からベンチャー志向みたいなところがあったのかもしれませんね。それが最後の一押しでした。
確かに就職活動の仕方も、人とはちょっと違いましたしね(笑)。皆と同じじゃつまらないという気持ちはどこかにあると思います。
■今の仕事内容と入社してよかったと思うこと
「どうやったら使いやすいか?」に苦戦しながらも...
入社して2年目。現在は、ファームウェアの設計開発を担当しています。設計開発が簡単にできるプログラミング言語がありますので、1年目の後半から勉強して最近はアプリケーション側の開発もしています。嘱託のベテランエンジニアが月に数回教えに来てくださるので、引き継ぎながら学んでいます。
大学で勉強したプログラミングは、ロボットの中の制御でした。だから「どうやったら、操作する人が使いやすいか」というインターフェースの部分をあまり意識したことがなかったので、そこがとても難しいですね。
また仕事は幅広く任せてもらっていて、緑化委員長に任命されています(笑)。会社では、お客様に気持ちよく過ごしていただけるよう、花壇の手入れに力をいれているのです。緑化委員長の仕事としては花壇の水やりに勤めていますよ。皆で種まきしたり、草刈りをしたりします。今日も17時半から皆で草刈り。皆でやると、これも楽しいですよ。
「ここまでやってくれると思わなかった」という言葉に
初めてお客様の特注品の開発を任された時のことです。スポーツメーカーに納めるものだったのですが、取り交わしていた仕様書よりも少し便利に、プラスアルファの部分を付け加えました。日程的にもそれをいれるかどうかギリギリでしたが、社長も「お客様が喜んでくれるのだから、やったほうがいい」と発案し、先輩方も手伝ってくれました。
最後は本当に寝ずに仕上げるような勢いでしたが、納品したときにはお客様に「ここまでやってくれると思わなかった」とすごく喜んでもらえたのです。
一生懸命取り組んだことが、ちゃんとわかってもらえる。だからこそ次もがんばろう、とそんな気持ちになりました。
ベンチャー企業だからこその良さがある
ベンチャー企業にはベンチャー企業の良さがあります。入社1年目から開発を任せてもらえますし、さらに営業と一緒にお客様のところに一緒に行って直接話を聞くこともできます。大手企業だと、開発の人間は開発しかしないということもあるかもしれませんが、ベンチャー企業だから、営業と開発が一緒にお客様の話を聞いて、一緒にお客様が求めるソリューションを考えていきます。
本当に皆で支えあって仕事をしていることを実感できますし、いろいろな経験もできます。私は開発ですが、多くの会社に連れて行ってもらえました。お客様が使っている現場も見せていただきました。そうすると、開発のときにもお客様の顔が思い浮かんで、「こうしたらもっと喜んでもらえるのでは」と開発しやすくなります。
会社としての一体感、お客様との距離の近さ。これはベンチャー企業ならではの良さだと感じています。
■就職活動をされる方へ
中小企業を選択肢にいれることで、可能性は広がりますよ
こういう時代ですから、大手企業の安定性は確かに魅力だと思います。だから、大手志向の人もいると思いますが、中小企業でしか経験できないこともたくさんあると思うのです。
規模や知名度など学生にとっても魅力ですし、福利厚生や待遇面での違いもありますので一歩踏み出すのは勇気が必要かもしれません。しかしその分、大手企業にはない充実した生活、仕事ができる可能性も中小企業にはあると思うのです。
視野を広げて、中小企業も自分の選択肢と思って探していけば、自分にとって本当にベストマッチなところが見つかると思いますよ。
※記事の内容及びプロフィールは取材当時のものです。(2014年6月)
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