建設
株式会社大野建設
代表取締役 大野哲治 氏
■企業の概要
1957年創業。地域密着で道路工事、河川工事、治山工事などの土木工事を手掛ける。
担当地域には上高地、乗鞍高原、白骨温泉など全国に名高い観光地を抱え、上高地のシンボルとして有名な「河童橋」の架け替え工事も1976年と1997年に行っている。
土砂などの災害対応の仕事も多く、迅速な工事に対する感謝状も数多く送られている。地域への貢献を実感できる会社が、大野建設だ。
■事業と強みと今後の展開
災害時に迅速に対応。技術力の高い土木工事が強み
地震や大雨などによる災害が相次ぐ昨今、日本がいかに災害の多い国で、インフラのメンテナンスがいかに重要かという認識も広まり、国もその対策を強化していこうとしています。
こうした需要があるので、業界としてはまあまあよいのではないでしょうか。
そんななか弊社の強みは、今までに各団体から多くの感謝状や表彰状も頂いている技術力です。この感謝状は、災害時に技術力を持ってすぐに対応できたことに対するものです。この規模の会社で、これだけ感謝状や表彰状がたくさんあるのは珍しいと思います。
特に弊社が担当する地域は、冬は雪崩、夏は大雨災害など自然災害も多く発生しますので、地域の安全を守っていくという使命感があります。災害時に対応し、地域に貢献できるのは強みでもありますし、大きなやりがいでもあります。
世代交代とともに、策定した3つの経営理念
先代からの世代交代で、社長に就任するにあたり、経営理念を策定しました。それがこの3つです。
1.安全と品質の確保
2.地域への貢献
3.努力と挑戦
【安全と品質の確保】
安全第一は一番大切です。弊社の現場は自然災害現場が多く、高所作業もあります。家庭で待つ人がいるのだから、従業員が毎日無事に帰ることが第一です。そして品質は、いかに設計通りのものを見栄え良くつくるかということです。今は公共事業の入札も価格だけでなく工事実績や工事成績、表彰なども点数化して判断されます。今まで培った技術力を維持し、さらに向上させることが経営の安定につながると考えています。
【地域への貢献】
そして地域への貢献ですが、弊社の主な工事は公共工事です。皆様の税金で仕事をさせていただいていますので、きちんと利益をあげて、税金を納めることが地域貢献につながると思っています。また、地元の夏祭りでは屋台の骨組みや盆踊りのやぐら設置などの協力をし、清掃ボランティアなども積極的に参加しています。公共工事の仕事をいただいているので、地域貢献は常に意識していきたいですね。
【努力と挑戦】
建設業には様々な資格があります。その資格取得には、会社で費用を出してバックアップしています。キャリアアップ、スキルアップを意識するため、人事考課で一年間の目標を立てて毎年振り返りもしています。
弊社の社員は全部で14名です。少数だからこそ、一人ひとりが成長していくことが会社として大きな成長につながるので、これは常に意識をしていきたいと思います。
今後も、地域の人に必要とされる建設会社であるように
今後の事業展開ですが、特に事業を拡大していくことは考えていません。それよりも地域の人に信頼され、必要とされる会社でありたいと考えています。
今年度以降も地域に必要なトンネルや土木工事が予定されています。特に、官民の枠を超えた上高地ビジョンというものが策定され、上高地の在り方や自然災害からどう守っていくかという計画が出てきていますので、土木事業に関しても期待を寄せています。
観光地の土木工事には景観に対する気遣いなども必要です。弊社には上高地、白骨温泉、乗鞍などで昔からの実績がありますので、今後も、技術力を維持・向上しながら、地域に根差した事業をしていきます。
■求める人材像は・・・
建設には様々な資格がある。それに対し常に目標をもっていけるように
これから入社する方にぜひ求めたいのは、向上心です。特に、建設業界では現場でのスキルアップももちろんですが、様々な資格があり目標を立てやすいのが特徴です。
施工管理技士の次は、土木や舗装施工管理技士、測量士、コンクリートに特化したコンクリート技士など様々なステップアップを目指してやっていける人がいいですね。
資格取得に対しては会社としても全面的にバックアップしますし、一人ひとりの資格取得が会社全体の成長を支える大切なことだと考えています。
地域に密着した業務ですが、地元の方だけでなく県外出身者も社員にはいます。「山が好きで」と弊社を選んでくれた方もいます。確かに現場は、風光明媚な観光地。山や自然が好きな方には、とてもいい職場だと思いますよ(笑)。
■ウィルウェイズが語る、エピソード オブ "社長"
大野社長の前職は、銀行マンでした。一生、銀行に勤めるつもりでいたところ、先代の社長から世代交代となったとか。
「全くの異業種でしたが、入社してみたら、以前勤めていた銀行がメインバンクでした。だから、銀行対応がとてもスムーズにできましたね。内情がわかっていますから(笑)。
そして、畑違いの業界から来た私も認めてもらえるように、勉強して一級土木施工管理士の資格も取りました。銀行でも毎年試験をしていたので、勉強慣れしていたのが役にたちました。
将来どういうことに役にたつのか、わからないけれど、目の前のことを一生懸命やることが大事だなと改めて思いますよ」
「目の前のことにベストを尽くす。しっかりやれば後で何かに必ず生きてくる」と大野社長。
大野建設に送られた表彰状や感謝状は、飾り切れないほどの枚数がありました。事業としても目の前の現場にベストを尽くしてきた結果が、これだけの信頼につながっているのだなと強く感じました。
※記事の内容及びプロフィールは取材当時のものです。(2014年4月)
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