陸運
アルピコ交通株式会社
バスガイド N.M.さん
■どんな就職活動をしていましたか
沖縄への修学旅行で、バスガイドと運命の出会い
高校の修学旅行が沖縄でした。そのときにバスガイドさんが、方言や歴史などたくさんのことを教えてくれたり、地元の歌を歌ってくれたりしたのが、本当に楽しかったんです。その思い出が印象深くて、「こんな仕事をやりたいな」と思っていました。
高校卒業してすぐに就職活動をと考えていましたが、進学を勧められたこともあり、短大へ進学。でもやはりバスガイドのことが心に残っていたので、バスガイドとしての募集を探しました。
当時、バスガイドの募集をしていたのは3社。でも小中高と、学校行事ではいつもアルピコ交通のバスだったので、親しみがある会社で働きたいと思って決めました。また、自分が生まれ育った信州の魅力を県外の方に伝えることができることも、アルピコ交通を選んだ理由の一つです。
■今の仕事内容と入社してよかったと思うこと
憧れのバスガイドは、想像以上に過酷。だけど・・・
そして憧れのバスガイドの仕事に就くことができたのですが、想像以上に過酷な仕事でした(笑)。朝も早くて、時間は不規則。そして覚えることが山のようにあります。
入社して5月までは、松本・安曇野市内から始まって近隣の様々な観光地にバスで連れて行ってもらって、必死で勉強をしました。お客様に見ていただく景色や、案内の文章をどのタイミングで何を話すか、バス車内設備の使い方、等々。聞いて、周りの景色をみて、メモを取って、とフル回転で勉強しましたよ。
そして5月に千葉からいらっしゃる修学旅行生の方を、塩尻駅でお迎えするのが初仕事でした。ものすごくプレッシャーでしたが、自分自身、修学旅行をきっかけに目指した夢だったので、「夢が叶ったなぁ」と思った瞬間でもあり、本当に嬉しかったです。
やはり、人の思い出を手助けする素敵な仕事
時には朝の4時20分に出勤・・・なんてこともありますが、やはりバスガイドは人の思い出づくりのお手伝いをする、本当に素敵な仕事だと思います。
たとえば、小学校の修学旅行に添乗した時には、模造紙にクラス1人ずつから御礼のコメントをたくさんいただきました。なかには「バスに乗るのが苦手だったけど、楽しかった」なんて言葉もいただけて、とてもやりがいを感じました。
また、上高地線での添乗では、「歩いて登山した上高地が忘れられず、もう一度登りたいと思って」という初老の男性の方がいらっしゃったことがありました。上高地が見えてきて、その方が目に涙を浮かべている姿を見たときに、「この仕事は本当に、人の思い出を手助けする仕事なんだな」と実感しました。
他にも行く先々でおいしい料理を食べる機会ができたり、温泉に入れたりというメリットも(笑)。体力の続く限り、続けていきたいなと思っています。
■就職活動をされる方へ
山をみて、素直に「きれいだな」と感じる心を大切に
バスガイドは、お客様に感動をしていただく仕事です。自分が感動しないと、相手に感動を伝えることができません。だから、「感動する心」を鍛えることが、とても大切だと思います。
でも難しいことではなくて、山をみたらきれいだなとか、季節の変わり目を感じる、とか。私も以前は、たとえば山をみても「あ、山がある」程度に思っていたのですが、感動を伝える仕事に就いてみて、山の見え方も変わってきました。それは自分にとっても大きな財産だと思っています。
これからバスガイドを目指す方は、ぜひそのように日頃から感動する心を大切にしていただくと、いいと思いますよ。
※記事の内容及びプロフィールは取材当時のものです。(2014年2月)
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