住宅
株式会社小林創建
Craftデザイナー 青山高幸さん
■UIターンをしようと思ったきっかけ
収益追求と全国転勤の日々・・・このままで本当にいいのか?
前職は、大手デベロッパーで100戸規模のマンションの設計をしていました。そこで求められるのは、安い新建材を使ってどれだけ収益性の高いものを作れるか、ということ。その繰り返しです。そして、こうした大規模マンションは、周囲の人の環境を一転させてしまいます。反対運動などもありました。さらに勤務は全国転勤で、大阪、名古屋などを転々とする生活。
各地を3~4年くらいで転々としていると、どんなにいいところでも「ずっとここには住まない」という思いがずっとつきまといます。家族もそれに付き合わせている。その状況でこの仕事を続けていくことに、自分を納得させるだけのものがはたしてあるのか、ないのか。それをずっと考えていました。
収入と心のバランス・・・"お金"が先では、決してない
そして名古屋勤務から「次は東京」と言われたときに、迷いがでました。このまま東京で働き続ければ年収はいいけれど、年間何百万円もの家賃を払って、しがみついている場所なのか、どうか、と。仕事に感じていた疑問もあり、そこで考えたのです。収入と心の満足度のバランスの折り合いは難しいでしょうが、私の場合、お金が先では、決してありませんでした。
私はスキーやキャンプなどのアウトドアが好きなので、信州は大学のころからずっと来ている場所です。家族も山のぼりが好きなので、「将来的に住んでもいい場所」と話をしていました。
家族が納得し、自分のキャリアがいかせて、生活できるだけの報酬が得られる機会が、信州でつかめるなら。
そう思って、Iターン活動を始めました。
■会社を選んだ理由
「人の顔」が見えるところで、住まいを設計したい
前職でも、年間1~2戸はオーナー様の戸建住宅を設計していました。新建材は使わずに、床は椋で、クロスは使わずに、という家づくり。収益重視で誰に特定の人の顔が見えないマンション設計よりも、やはり環境に優しく、「喜んでいる人の顔」が見えるほうがずっと楽しかったのです。だから、いつかは戸建の家の設計を生業にしたいと思っていました。
そこで出会ったのが、この会社です。環境に優しい、木の家づくりをしているのはもちろん、ここでならオーナー様の顔を見ながら仕事ができる。小林社長とも歳が近く、思いを一緒に形にしていきたいと思えた。そういった意味ではとてもラッキーだったと思います。
■今の仕事内容と入社してよかったと思うこと
「人の顔」が見えるから、人間っぽくていいな、と。
今の会社では、モデルハウスを見ていただくところから始まり、後日改めてこの「Craft」のコンセプトをお伝えし、住宅の賢い買い方、資金の話などの情報提供から、オーナー様と関わっています。そして、契約となったらそこから図面を引き、着工と現場の管理をして引き渡しをした後、6か月後点検などのアフターフォローまでやります。
普通は設計なら設計、と分業になっていますが、そうせず、一連の流れでオーナー様と関われるようになっているのです。これからの設計者はこれができないといけないと思いますし、全部自分で管理できるので、非常にスムーズですね。また最初から最後まで、「人の顔」が見えるので、精神衛生的にもとてもいいです。
"青山さんに怒られながらできた家に、住んでみてすごくよかったです"
そんななか、この間引き渡し後、点検に行ったときに
「青山さんに怒られながらできた家に、住んでみてすごくよかったです」
という冗談まじりの言葉をいただきました。怒ったつもりはなく、自分としては真剣に話をして客観的な意見を伝えていただけなんですけどね(笑)
でも本当に、仕事冥利につきる瞬間でした。前職でしたら、引き渡し後のオーナー様に会って話をきく機会なんてなかったですから。もちろん感謝だけでなく、苦言もいただきます。だからこそ、自分のなかに蓄積できるものが非常に多いと感じています。
そして手に入れた、設計者として理想の住環境
そして実は、転職と同時に土地を買って、自分で設計した家を建てました。
私は設計者として、他人が設計したマンションに住むのってどうなんだろう?って思っていたんです。お客様と話していても、自分の家の話ができないのって、もったいないし、自分のキャリアの上でも、「自分が設計した家に住む」ことは、目指すべきところだと思っていました。
だから、設計者としては、理想の住環境を手に入れたとも言えますね。
家には、薪ストーブがあり、土日もまきを割ったり、庭をいじったり、「何かすること」があります。だから都会で住んでいたときよりも、「生きている」感じがしますよ(笑)
■これからUIターンを考える方へ
ただ、自然がイイとか、東京がイヤだとかじゃなくて
都会で働いていて、なんとなく東京はイヤだな、とか自然のなかで暮らしたいなという思いは、多くの人が思うことかもしれません。でもそれだけでUIターンをしてもいいことはありません。
自分のキャリアは何か、東京じゃないところでそれを活かして何ができるのか。それをきちんと棚卸して見つめていくことが大切だと思います。
それでも仕事をしながらのUIターン活動は、障害が多い。分からない土地での仕事探し、面接日程の調整など。私自身、何か1つでも躓いたらやめようと思っていました。
人材紹介会社もたくさんありますが、そこで「誰と出会えるか」は本当に大切。話がかみ合わなかったり、人の気持ちを理解してもらえなかったりしたら、もうそれで「やーめた」になりますからね。
だからウィルウェイズの熊谷さんに出会えて、本当に私はラッキーだったと思っています。
※記事の内容及びプロフィールは取材当時のものです。(2014年01月)
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